あたしは急いで


央玖斗と海斗に窓を渡ってあたしの部屋に来ることを提案した。



腰が抜けている海斗をあとから引っ張ることになり


先に央玖斗があたしの部屋に入る


央玖斗が海斗の腕を引き上げ
あたしの部屋に入れると思った瞬間に



央玖斗の部屋のドアに限界がきた
メキメキという音をたてて

ドアがこわれた


その瞬間は本当に一瞬だった



海斗の足が引っ張られ
央玖斗の部屋に逆戻りした


その時海斗は窓の淵で思いっきり顔を打つ
でもそんなこと気にしないほどに



海斗は抵抗する


海斗の背中に馬乗りになった父親は
右の肩甲骨の上を


ナイフで何度も刺した


血がドクドクと溢れ
部屋のカーペットの色を塗り替える