自分でいるのもなんだけど私は世の中でいる「可愛い」部類に入る



瞳は大きいし、唇や艶々している。肌の手入れは欠かさないおかげで、玉のように美しい肌は自慢だ



黒髪がよく似合っていると皆褒めてくれる




私は自室の学習机の引き出しを開ける
中の小さな箱から鍵を取り出した





最近話題の歌を口ずさみながら私は部屋を出る





~♪






恋愛の曲。互いが互いを愛し合う相思相愛のカップルの歌だ

私はこの曲を気に入っている




まるで自分と「彼」みたいだから





家の一番奥の部屋




そこで立ち止まり深呼吸する




相変わらず私は緊張している
だって、この扉の向こう側には「彼」がいるんだもの





鍵を開ける




ドアノブを握りしめ、私は扉を開けた







「___センパイ、おはようございます」








やっぱりセンパイはかっこいい








その茶色い髪も、虚ろな瞳も、傷だらけの体も、血も。すべてが愛おしい





首につけてる赤い首輪もよく似合っている





「おはようございます。センパイ」