「やっほー麻衣」
わざとらしいにこやかな笑顔で手を振る巫部。麻衣はと言うと、
「あっ、巫部さん。先に来てたんですか?」
麻衣は闖入者であるはずの巫部を肯定するが、おいおい、こいつは生徒会メンバーじゃないだろ? 俺たちに面倒な役割を押付けるだけ押付けた張本人じゃないか。
「んー、でも、こんな広い部屋に三人だけでもつまんないわよね。人数が多い方が楽しいと思うんだけど」
口に手を添えながら麻衣が呟く。
「でしょ。やっぱスペースは有効利用しなくちゃね。それに、私は『もう一つの世界を探す会』の部長なの。部下のあんた達がいる場所に私が居るのは当然のことでしょ」
意味不明な事を口から吐きやがった巫部はさも当然と言った感じで胸を張るが、それにしても、なんとなく雰囲気的に三対一で巫部が居座ることが可決されてしまったようだ。やれやれ民主主義万歳だぜ。
それからと言うもの、毎日のように巫部は生徒会室に闖入し、すっかり放課後は俺たち四人のくつろぎ場へと変化してしまった。ついでに言うと、もう一つの世界探しも絶賛同時進行中だ。生徒会だけでも面倒臭いのにもう一つの世界探しなんて、ああ、まったりと過ごす予定の俺の高校生活が、なんかとんでもなくとんでもない方向へ向かっているような気がするのは、気のせいなのだろうか。
だが、ここから始まる出来事は、そんな憂鬱な事を軽く吹っ飛ばすほどすっ飛んでおり、俺の思考を完全に麻痺させるのにそう時間はかからなかった。きっかけ……、そう、きっかけは何だったのか、思い当たる節はない。今までも一般的な高校生然たる生活ではなかったが、さらに超非日常への足音は確実に迫ってきているのだった。誰が、そんな事を仕向けたんだ。巫部、お前なのか?
わざとらしいにこやかな笑顔で手を振る巫部。麻衣はと言うと、
「あっ、巫部さん。先に来てたんですか?」
麻衣は闖入者であるはずの巫部を肯定するが、おいおい、こいつは生徒会メンバーじゃないだろ? 俺たちに面倒な役割を押付けるだけ押付けた張本人じゃないか。
「んー、でも、こんな広い部屋に三人だけでもつまんないわよね。人数が多い方が楽しいと思うんだけど」
口に手を添えながら麻衣が呟く。
「でしょ。やっぱスペースは有効利用しなくちゃね。それに、私は『もう一つの世界を探す会』の部長なの。部下のあんた達がいる場所に私が居るのは当然のことでしょ」
意味不明な事を口から吐きやがった巫部はさも当然と言った感じで胸を張るが、それにしても、なんとなく雰囲気的に三対一で巫部が居座ることが可決されてしまったようだ。やれやれ民主主義万歳だぜ。
それからと言うもの、毎日のように巫部は生徒会室に闖入し、すっかり放課後は俺たち四人のくつろぎ場へと変化してしまった。ついでに言うと、もう一つの世界探しも絶賛同時進行中だ。生徒会だけでも面倒臭いのにもう一つの世界探しなんて、ああ、まったりと過ごす予定の俺の高校生活が、なんかとんでもなくとんでもない方向へ向かっているような気がするのは、気のせいなのだろうか。
だが、ここから始まる出来事は、そんな憂鬱な事を軽く吹っ飛ばすほどすっ飛んでおり、俺の思考を完全に麻痺させるのにそう時間はかからなかった。きっかけ……、そう、きっかけは何だったのか、思い当たる節はない。今までも一般的な高校生然たる生活ではなかったが、さらに超非日常への足音は確実に迫ってきているのだった。誰が、そんな事を仕向けたんだ。巫部、お前なのか?

