美桜ちゃんは頭をぺこりと下げた。

そのしぐさがすごく可愛くてますます惚れてしまった。

俺は恋をすると必ず春斗や優に話をしていたが今回の恋だけは話せない。

話したら春斗と美桜ちゃんがくっついてしまうんじゃないかと不安だった。

だから俺は誰にも言わず美桜ちゃんに恋をしようと誓った。

そんなときだった。

清掃の時間、俺はゴミ捨てに行った。すると美桜ちゃんが居て目が合った。そしてさっきのお礼を笑顔で言ってきた。

その笑顔がすごく可愛かった。

目の前でよく見ると美桜ちゃんは小柄で思わず抱きしめたくなるような位可愛かった。

俺は思わず嘘をついてしまった。

本当は素直に可愛いねと言いたかった。でも言えず友達が可愛いって言っていた。と言ってしまった。

でもその後に俺でも可愛いと思うよと遠回しな言い方をしてしまった。言った後ですごく後悔した。

これじゃ全く美桜ちゃんに気持ちは届かないと思ったから。

でも美桜ちゃんの前で美桜ちゃんと呼べたのはすごく嬉しかった。

内心ドキドキが止まらなかった。もっと話をしたかったがドキドキしている姿を見られたくなくて俺はその場を後にした。