『ゴチになりまーすっ!!』

私と朝妃はそう言って、笑顔で孝を見ると、
顔を真っ赤にして

「…っ、今回だけだからな!!」

って言うんだ。

赤くする意味はよくわからないけど、
やっぱり優しい奴。

「ほんと、理笑の笑顔には敵わないね、こーうくんっ?」

「う、うるせーよ!あほ朝妃!」

そんな会話を聞きながら、外に目をやると

「…あっ。」

朝とは違う女の子と揉めてる隆ちゃんを見つけた。

よくわからないけど、隆ちゃんが責められてるように見える。

いてもたってもいられなくて、まだ注文してる孝と一緒に座ってた朝妃を置いて、

「ごめん、二人とも!先帰ってて!」

店の外に、隆ちゃんのもとに走っていった。

二人は、隆ちゃんに気づいてないみたいで

『理笑!?』

そんな焦った声を出してた。

私は、こんなに走れるんだって思ったくらいに急いで隆ちゃんのところに。