「……おっ、美味しいよね!ここ!いつもね、理笑と孝と来てるの〜!
い、いつも同じの頼むんだよね!はははっ。」
…………………………………。
気まずすぎる…。
朝妃は、気づかず会話を続けてるけど、他三人の空気が変わらない。
「…で、今日は内崎先輩たち二人で来てたんだ。」
いきなりぽつりと、隆ちゃんは言った。
「…まぁ、高野と朝妃と同じようなもんだよ。なぁ、理笑!笑」
「な!なんで、私に振るのよ〜笑
てか、デートじゃないでしょうが!笑」
「別に似たようなもんだろ?笑
気にすんな気にすんな!このあと、クレープ屋行くしな?笑」
「いや、それはいつもの習慣だからでしょ笑」
そんないつもと変わらないような会話で少し和む雰囲気になった時、また、隆ちゃんは爆弾を投下した。
「そんっなに仲いいなら、付き合っちゃえば?先輩たち。」
…は?
隆ちゃんが言ったの…?
信じられない。
隆ちゃんは、私に彼氏を作れと促してきた。
全てを知ってるはずなのに。。。
ふざけるな。
私が切れる前に。。。
「お前はっ!!
はあ。
……そうだな。それが出来たらいいんだけどな。理笑は、6年片想いしてるしなぁ。
誰かさんのせいで。」
「…ち、ちょっと?
何変なこと言い出すの。孝のばかちん。全然、好きじゃないんですけど。」
これにまた火をつけるように孝まで私を窮地に追い込んだ。
「へぇ。まだ好きなの?
あんな事されたのに?恨めよ。憎めよ。そんで早く忘れちまえ。」
「…ど、どの口が言ってんだよ。お前がちょこちょこ周りうろついてんだろーがよ。
だから、忘れるもんも忘れられねーだろ。
そこまで言うなら、お前、この状態をどうにかしろよ。」
二人して私の黙ってたことをいいことに全部言ってしまった。
…6年って。
あっという間だったけど。
忘れられない時間を過ごしてきて。
そんなこと、隆ちゃんは知ってるはずなのに。
