うちは警察。あんたは暴走族。

「おい、紫樹(しき)いい加減にしろよ!」


あれ、この声...
ドクンと亜美の心臓は高鳴る。



目の前では筆頭の紫樹とやらが莉羽に胸ぐらを掴まれている。



「なんだよ?莉羽」
「相手は刑事とはいえ女なんだぞ?!」
「女だけど刑事じゃん?
殴り合いぐらい出来るだろ」
「てめぇなあ!!!!」



「やめてよ莉羽!」


私は思わず止めに入っていた。


「...」


そう言うと莉羽は掴んでいた手を離した。

「ふーん。

莉羽と知り合いなんだァ?」


「紫樹...っ」


次は我慢したみたいだった。

うち...亜美は言ってやった。





「知り合いだけど...なにか??」




言ってしまった。