その日、家に着いてから携帯にメールがきた。もちろん、浜野君だった。
私の習慣になりつつある彼とのメール交換。本当にささやかな幸せ。
「家着いた?」
「うん。着いたよ☆浜野君はお家?」
「いや、まだ外。空の星が超きれい」
「へー☆そーなんだぁ☆星ってきれいだよね」
「先生、告白するならなんて言う?」
星の話題からいきなり告白の話になった。きっと彼は多田さんに告白するのだろう。少し複雑な気持ちになったが、それはそれ。私は続けて返信した。
「そだなー、どういうところが好きだから好きです!付き合ってください☆ とか言うかな」
我ながらイマイチな返信だった。やはり私も慣れていない…。告白したこともされたこともないに等しいのだから。
「ふーん。そっかぁ。」
やはり私のアドバイスはイマイチだったのだろう。彼の返信からもそれが伺えた。
「でも、好きな人に言われたらなんだって嬉しいに決まってる!自分の気持ちを伝えるのが大事だよ!頑張れ!」
なんてことを続けて返した。さっきより良いアドバイスになっただろうか。
またすぐに携帯が鳴った。
もちろん浜野君の返信だった。そして、メールを読んで私の胸が明らかに高鳴った。
「オレ、本気で先生が好きなんだけど。」
私の中で何かが弾けた気がした。