「ピロロロン♪ピロロロン♪」
スマホのアラームがなる。
手探りでスマホを手に取り、アラームを止める。
今は6時45分。
大丈夫だ、余裕で間に合う。
そう確信してゆっくりと着替えを始める。ブラウスのボタンを止めながら階段を降りる。
「おはよー。」
母がそう言ってお弁当を差し出して言う。
「いつもギリギリで起きるのやめなって言ってるでしょ?何で起きないの。」
「だって余裕で間に合うし、朝ごはんたべなくてもへーきだし。」
「はいはい、じゃあ行ってらっしゃい。」
「行ってきまする。」
そう言って家をでる。
わたしは高山希望。希望と書いてのぞみと読む。
ちなみに高校2年生。
私の性格は男っぽいから、あまりモテない。
ただし男友達は多いけどね。
実際、恋とかしたことないしなぁ。
もちろん少女漫画とかは読んでるけど恋ってどういう感じかわかんない。
「希望ーおはよー。」
学校の少し手前で舞香が声をかけてきた。
中学生のときからいっしょにいる親友ちゃん。
「おはよー。今日舞香来るの遅くない?どしたん。」
「今日部活の朝練無くてさー、この時間なら希望いるかなーって。」
笑いながら言う舞香。
相変わらずの可愛さでちょっと死にそう。
「なるほどねぇー。ちょっと早く起きて良かった。」
ちょっと笑いながら私も言う。
「いつももっと遅いのか。」
「せやで。」
謎の関西弁を使うのは私の癖だ。
多分関西弁に憧れてるっていうのもあるんだろうな。