「宏太~」

「花恋~」


花恋が俺に向かって走ってくる。


そして、俺の胸に飛び込む。


「久しぶりだね」


そう言って顔を上げ、微笑む花恋。


「そうだな。」


俺も微笑み返す。



「もう、宏太に会いたすぎて、卒業したらすぐにとんで来ちゃった☆」

「卒業式昨日だったんだろ?進路指導のとき、よく引っかからなかったな?」

「引っかかったよ、何回も。でも、進路希望の紙に毎回『大好きな人と一緒に暮らすことがあたしの進路です』って書いて提出してたら、先生たちも呆れたみたい。」

「そりゃ、呆れるだろ。」

「まぁね。でも、こうして宏太に会えたんだからあたしの進路、間違ってなかったよ!!」

「たぶんな。」

「これからは、ずっと一緒だね。」

「こっちの生活は大変だぞ?!英語しゃべらないとな。」

「もう、喋れるよ?かなり上手になったし。」

「そうか。じゃぁ、俺たちの家行く?」

「うん☆」