「今日もあの花束で?」



「………うん」




学校ではあまり喋らないけど




初めてこのお店に来たときに裕二郞君がいて、




君、同じクラスの島津豊音ちゃん?




と、話しかけてくれた人




学校でいつも一人で本を読んでいたから名前を覚えてくれて嬉しかった




それから時々来るようになってその度にお話してくれる




とっても優しい人




「………出来たよ」




待っている間にもう出来た




「ありがとう、いつも綺麗に出来てるよ」




代金を手渡して朝日がてできて雨がやんだので店から出ることにした





「どういたしまして」





またおいでと彼は言った







バシャッと水溜まりの中を歩いて




私はお店から少し離れた病院に向かった