カーネーションの花束を君に

橘裕二郞side



カーネーション



その言葉を言ったときに



豊音ちゃんのくりっとした瞳から涙が溢れていた



「カーネーション……嫌いだった?」



俺には泣いている理由が分からなくて



どうすればと思うより体がさきにその小さな体を抱きしめていた