「疲れた…」

「わかる、まあはやく取りに行ってきな」

「みのは!?付いてきてくれないの!?」

「何言ってんの、ばかなの?」

「もう、ばかじゃないしばーか!」


まったく、みのは冷たいなあ。
えーと、あたしの教室は2-Aだから結構歩くんだよね。この学校の廊下がやけに長いせいで。


よし、やっとついた!
はやくとりにいかなきゃ。

ガラッ__

「え。」

「・・・」

「え。」

「・・・」

「ちょ、涼っっ……!?!?」

「・・・」

なんでこんなとこに涼がいんの!しかもあたしの机で寝てるし!!

「起きて!ねえ起きろばーかっーー!!」

「・・・」

「ばか!あほ!どじ!まぬけ!起きろ変態!」


「ねえ、はやくおきってっていってん…」


グイッ。


チュッ。

・・・?

え、?あたしと涼は今何をした!?
何もしてないよね!?
これは夢だよね!?

ぎゅぅぅうっ…!
だめだ、ほっぺを強くつねっても普通に痛い。


「ねえ涼……?今何した?」

「ん?キスした」

「はぁぁぁあ!?さいてい!ありえない!」

なにやってくれてんの!
あたしの顔はいまトマトなみに赤いと思う…

「ふっ、莉亜なんでそんなに顔赤いの?」

「はぁ!?赤くないしあほ!」

「莉亜があほなんだよあほ」

「うるさい!さいていありえない!」

ドンッ…!!

ドアがものすごい勢いでしまった。
もうさいてい!あたしの"初めて"のキスを奪いやがって!!
あいつは、あたしの幼なじみの 吉岡涼。
涼はほんとに悔しいほどにイケメン。
手に収まってしまうかってくらいの小さい顔にすこしつりあがった大きい目に長いまつ毛
鼻も高くて唇すら色気のある涼。
髪型は、茶色くてさらさらとはちょっとちがう髪質を無造作に跳ねさせた髪型。
しかも、185cmという超高身長。さすがバスケ部。足もほんと長いしさ
もちろん、町田先輩と並ぶくらいのモテ男。しかも超ドS。
周りには女の子がたくさん
こんな涼があたしは大っ嫌い。
いつも馬鹿にされて、涼と幼なじみなんていや!


急にキスされて
いきなりなんなの!!