「萌!?どうした!?」

俺は萌の腕を掴んで言った。


「ヒナッ、じゃない…本城くん!別にどうもしてないけど…何?」



本城くん?
なんだそれ。


「萌、あのさ…」

キーンコーンカーンコーン〜♪キーンコーンカーンコーン〜♪

「あっ、授業始まっちゃう!…じゃっ!」


そう言って自分の席へ向かい、まだ先生も来ていないのに教科書とにらめっこしていた。

その後も萌は授業が終わるまで俺を無視し続け、逃げるように先に帰りやがった。

はぁ…、意味わかんね…。