その場所に飛込んできた、二人

一人は囃し立てていた数人を睨んで、泣いている璃海をかばう様に間に立った。

もう一人は、璃海の小さな肩に手をかけて、守る様に抱き込み、やはり相手を睨みつけている。

最初の一人が口を開いた。

「ウチの妹泣かしてんじゃないよ！」

相手を貫くような鋭い視線。

続けてもう一人が、優しく璃海に言葉をかける

「ああ、こんなにほっぺ真っ赤にして…」

よしよし

背中を撫でる手は、細く柔らかな仕草。

「な、なんだよ…てめぇら」

睨みつけられていた相手が、少し息を飲む。
それを隠すように、ことさら突っ張った言い方をして･･･


後から来た二人を、完全に怒らせた。