私が貴方を好きになればなるほど貴方は私を嫌いになる



曖昧な私の態度に痺れをきらしたみさりんは
私の手を掴み


『来なさい』


そう言った。


みさりんはどんどん歩いて行くと
ルイ君の人だかりに向かってその内の
一人の背中を叩く。


『あんたらのリーダーは誰?』


みさりんの威圧感にやられたのか
何人かの子はルイ君の真ん前に居る子を見る。


あ、邪魔だと私をよく押す子だ。


その子はこっちを見るなり
軽く笑っていた。


『あんたね、ちょっと顔貸しなさい』


『えぇ、なんのこと?怖い、、』


笑いながらそう言うけれど
分かってる。そんな顔だった。


ルイ君はあまり驚いてはいないけど
いつもの笑顔はなくて、パッと目が合う。

気まずい私は初めてルイ君から
目線を外してしまった。


みさりんの言葉に何人かの女の子が着いてきた。



上は行き止まりのシャッターが降りてる
階段の踊り場にみさりんはその子らを連れてきた。


くるっと振り向くみさりんは


『机の落書き、あんたらよね?』


そう切り出した。

特別、驚くことも、怪訝な顔もしなかった
ファンの子達。

やっぱり。

でも


『えー、分かんない』


笑いながらそう答えた。


『ふざけないで、分かってんだけど』


『証拠は?ないじゃん』


確かにそうだけど。


でも絶対そうだって顔を見れば分かる。