次の日.仕事が終わって俺は急いで病院に向かう。


昨日は何度も楓と二人で我が子を見に行った。


ガラスの向こうに居る天使はずっと気持ち良さそうに眠っていて…見ているだけで幸せな気分にさせてくれた。


夜になって俺は楓の居ない家に帰ると言いようの無い寂しさに襲われる。


ずっと楓の温もりを感じて過ごしていた俺にとって一人のベットは広すぎて寒々としていた。


我が子の誕生の興奮と楓の居ない寂しさが重なって眠れないでいると楓からメールが入る。


夜中の12時…。


何かあったのかと急いでメールを開く。


するとそこには俺の気持ちなんて楓にはお見通しなのか…短いながら想いが詰まったメッセージが入っていた。


「離れて寂しいね。
斗侑真愛してるよ…。ちゃんと覚えていて。」


メールを見て心が温かくなる。


「楓は俺の全てがわかるんだな。
寂しくて泣きそうだった。
明日.仕事が終わったらすぐに会いに行くから待ってて…。楓.愛してる。」


すぐに返信する…。


さっき別れたばかりなのに楓に会いたい…。


楓の温もりが欲しい…。


暗い部屋の中で俺は自分の気持ちを抑えるのに必死だった。