病室に行くと楓が戻って居た…。


みんなからの祝福を受けて嬉しそうに笑う楓は今までで一番綺麗だった…。


気を利かせてみんなが帰って行く。


颯太と恭一は仕事に戻り…お義母さんはまた夜に将人君と真実さんと一緒に来ると言って家に戻っていった…。


二人きりになると我慢していた楓への愛しさが込み上げて来る。


「楓…ありがとう…。良く頑張ったな。」


俺は楓を抱きしめる。


「私もやっと天使に会えたよ。
可愛いくて…可愛いくて…それまでの痛みなんて忘れちゃったの。」


「楓…俺.スゲェ幸せだよ。
お前のお陰だ…。」


「私もだよ…。
好きな人の子供が産めて女にとって一番幸せな事なんだよ。」


「俺はお前と出会っていなかったら今も家庭の温もりや人に対しての愛情なんて感じずに生きていたと思う…。
愛しいとか…守ってやりたいって思ったのは楓が初めてだったんだ。」


「今日からはもう一人増えたね。」


「そうだな。(笑)あっ…名前.考えなきゃな。楓はどんな名前がいい?」


「斗侑真が決めて…。
パパになって初めての仕事だよ。(笑)」


「そっか…分かった。ちゃんと考えとく。」


「うん。楽しみにしてる。」