予定日が3日過ぎていた。


「楓.行って来る。本当に大丈夫か?」


「大丈夫。痛くなったらお母さんに電話して来てもらうから。(笑)」


「分かった…。じゃ行って来るよ。仕事が終わったらすぐに帰って来るから。いい子にして待ってて…。」


そう言って俺は楓にキスをして家を出た。


昼休みが終わってオフィスに戻る途中だった…。


俺の携帯に楓の着信を告げるメロディが流れた。


「もしもし楓!!どうした!?」


「斗侑真.お仕事中にごめんなさい…。陣痛が来たみたいなの…。」


「えっ!!本当か!!すぐに帰るから!!待ってて!!」


俺は情けない位に完全にパニックになっていた。


「斗侑真!!落ち着いて…お母さんに連絡したから…。まだ陣痛も15分間隔だから大丈夫だよ。
今から病院に向かうから仕事が終わったら来て…。」


「仕事なんか出来ねぇよ!!とにかく!!俺もすぐに病院の方に行くから!!」


横に居た近藤に事情を説明して俺は早退の意思を伝えた。


「分かった!!部長には俺から伝えておくから早く行ってやれ!!」


「悪い!!頼んだぞ!!」


俺は急いで駐車場に向かった。