◆◆◆◆                      「おい.斗侑真.少しは落ち着け!!
お前さっきから何回.行ったり来たりしてんだよ!!」


「落ち着いてられっかよ!!
楓が苦しんでんだぞ!!代わってやれるんだったら代わってやりてぇよ!!」


俺と颯太は分娩室の前に居た。



俺はこの日を迎えるまで楓の事が心配で仕方が無かった。出産となれば.いつ陣痛が来るか分からない。


俺が仕事に行っている間にもし陣痛がきたら…そう思うと不安で俺は一日に何度も楓に電話をかけていた。


「もしもし…楓?大丈夫?」


「斗侑真.大丈夫だって(笑)もし今.陣痛がきても.すぐに産まれるわけじゃないんだよ。(笑)」


「もし少しでも痛みがきたらすぐにお義母さんに連絡しろよ。それと家の事は何もしなくてもいいから…。とにかく安静にしてろ。」


「斗侑真.出産は病気じゃないんだよ(笑)
そんなに甘やかさないで…(笑)」


俺は予定日の一ヶ月前からこんな調子で正直.仕事も手につかない日が続いていた。


日に日に大きくなる楓のお腹には俺達にとってたくさんの幸せが詰まっている。


俺と楓の宝物。


大切な大切な俺達の天使。