それなりに楽しく、葉月さんと話していると……。
「セイちゃ〜ん、指名よ♩」
チェリーさんにそう言われて、オレは葉月さんに断って席を外した。
俺を待っていたのは……。
おっさんだった。
イヤだ。
イヤだ、イヤだ、イヤだ!
一応、今までオレは、男としてのプライドを捨てたくないという気持ちもあったし、女性にばかり指名されてきたため、男に指名されるのは初めてだ。
「(なんで、オレなんでしょうか……)」
心の中でそう呟きながら、恐る恐る彼らの前に出た。
「すみません、お待たせしました。セイナです」
初めての男の客。
いつもの敬語を使って、大人しめに出ることによって、控えめな印象を装う。
ここに来る客は、大体積極的に来る人が好き、という人が多い。
いっそのこと、嫌われてもいい。
この場から逃げ出したい。
緊張する中、なんとか、ここでの名前、『セイナ』を名乗った。
「君が噂の『セイちゃん』か〜。予想以上にかわいいね」
「性別とか関係ないと改めて思うよ」
「あ、ありがとうございます」
手招きをされ、オレも小太りのおじさんの横に座る。
慣れているはずのタバコの臭いが、今日は鼻につく。居心地が悪い。
感情が表に出そうになるが、必死にこらえた。
「あのね〜、セイちゃん。おじさん達、実は、すご〜い仕事してるんだよ」
「そ、そうなんですか。どんな仕事をしていらっしゃるんですか?」
若干ぎこちない喋り方。すぐにでもバレてしまいそうで、手が汗ばむ。
「実はね〜」
小太りの彼が喋ろうとすると……。
「こら、よせよ。企業秘密だろ」
若干あごが出てて、真っ赤なピアスをつけたおじさんが彼が話そうとするのを止めた。
彼の一言で、おじさんの口の動きが止まった。
「セイちゃ〜ん、指名よ♩」
チェリーさんにそう言われて、オレは葉月さんに断って席を外した。
俺を待っていたのは……。
おっさんだった。
イヤだ。
イヤだ、イヤだ、イヤだ!
一応、今までオレは、男としてのプライドを捨てたくないという気持ちもあったし、女性にばかり指名されてきたため、男に指名されるのは初めてだ。
「(なんで、オレなんでしょうか……)」
心の中でそう呟きながら、恐る恐る彼らの前に出た。
「すみません、お待たせしました。セイナです」
初めての男の客。
いつもの敬語を使って、大人しめに出ることによって、控えめな印象を装う。
ここに来る客は、大体積極的に来る人が好き、という人が多い。
いっそのこと、嫌われてもいい。
この場から逃げ出したい。
緊張する中、なんとか、ここでの名前、『セイナ』を名乗った。
「君が噂の『セイちゃん』か〜。予想以上にかわいいね」
「性別とか関係ないと改めて思うよ」
「あ、ありがとうございます」
手招きをされ、オレも小太りのおじさんの横に座る。
慣れているはずのタバコの臭いが、今日は鼻につく。居心地が悪い。
感情が表に出そうになるが、必死にこらえた。
「あのね〜、セイちゃん。おじさん達、実は、すご〜い仕事してるんだよ」
「そ、そうなんですか。どんな仕事をしていらっしゃるんですか?」
若干ぎこちない喋り方。すぐにでもバレてしまいそうで、手が汗ばむ。
「実はね〜」
小太りの彼が喋ろうとすると……。
「こら、よせよ。企業秘密だろ」
若干あごが出てて、真っ赤なピアスをつけたおじさんが彼が話そうとするのを止めた。
彼の一言で、おじさんの口の動きが止まった。


