結局、オカマバーでルナを預かってもらうことはできず、オレの家に行くことになってしまった。
ルナは、すでに歩けるようになって、今は、はぐれないように手をつないでいる状態。
これはこれで、小さい子になったようで気恥ずかしい。
そしてルナが、それを全く気にしていない様子が、少し悔しい。
「ルナとこれからどうすれば……。逃げるにしたって、まだ高校生ですし」
高校生になったばかりで、学校も未だ慣れていないというのに、厄介ごとに巻き込まれてしまった。
でも、あの時入ってはいけない領域に、自ら踏み込んだことを後悔しているわけではない。
あそこでオレが気づかず、スルーしたまま中に戻っていたら、ルナとは出会っていない。
まるで、前から一緒にいる家族のように思ってくれているようで、オレに心を許してくれる。
オレに怯えたりしない。安心してくれるし、警戒したりしなくて優しい。
逆にそれで不安になる部分もあるが、そこはオレが守ればいい。
いろんなことを考えていると、いつの間に家の前についていた。
オレの家は、一軒家。
しかし、普通の一軒家よりは多少大きいと思う。オレの父親は、ある会社の社長をしており、母親は、ある人気カフェを営んでいる。
つまり、結構裕福で幸せな家庭だ。
「(やっぱり、ルナと一緒に家の中に入ったら、驚きますよね〜……)」
うちの親は、一週間に一度、かなり忙しくなる。その時は、今日のようにチェリーさんのオカマバーに預けられる。
最初にチェリーさんのところに行ったのは、小学二年の時。
うちの母親が、オレのことを一人にするのが心配だと言って、知り合いのチェリーさんのところに行くことになった。
今でも心配なのか、まだオレはオカマバーに通っている。できれば行きたくないという気持ちもあるが、親に心配をかけたくない。
「ん……ん……ん」
「っ」
ルナがオレの裾を引っ張っている。ハッと我に返った。玄関の前まで来たというのに、自分の家だというのに、妙に緊張してしまって止まっていた。
思い切って、玄関のドアを開ける。
「た、ただいま帰りました〜」
ルナもオレの後に続いて家に入る。
すると、離れたところから足音が聞こえてくる。そして、徐々にこちらに近づいてくるのが感じられる。
「おかえりなさい、星矢……あら、そちらの子はどうしたの?」
早速ルナに気づいた母さんは、優しく微笑んで膝を曲げると、ルナをじっと見つめた。
ルナはというと、オレにしがみついている。母さんを警戒しているのだろうか。
オレの時は警戒しなかったというのに。
ちょっと嬉しくなる自分がいる。そのせいで、顔がまた熱くなる。
「照れちゃって、星矢の彼女さん?」
「ち、違いますよ!訳あって、家に住まわせたいと思ってて……」
「そ、そう……。とりあえず、中に入って、春と言ってもまだ寒いから」
焦ったオレにビックリしたのか、苦笑いを浮かべた母さんが、オレたちを中に入れた。
廊下に足音が響く。ルナはまだ、オレの手をがっしりと繋いでいる。
家の奥にあるリビングに着くと、母さんは白くてフカフカのソファに座る。
「星矢、そちらの子とそこに座って」
母さんが指差したのは、母さんの向かい側にあるブラウンのソファ。オレたちは頷いて、そこに腰掛けた。
ルナは、すでに歩けるようになって、今は、はぐれないように手をつないでいる状態。
これはこれで、小さい子になったようで気恥ずかしい。
そしてルナが、それを全く気にしていない様子が、少し悔しい。
「ルナとこれからどうすれば……。逃げるにしたって、まだ高校生ですし」
高校生になったばかりで、学校も未だ慣れていないというのに、厄介ごとに巻き込まれてしまった。
でも、あの時入ってはいけない領域に、自ら踏み込んだことを後悔しているわけではない。
あそこでオレが気づかず、スルーしたまま中に戻っていたら、ルナとは出会っていない。
まるで、前から一緒にいる家族のように思ってくれているようで、オレに心を許してくれる。
オレに怯えたりしない。安心してくれるし、警戒したりしなくて優しい。
逆にそれで不安になる部分もあるが、そこはオレが守ればいい。
いろんなことを考えていると、いつの間に家の前についていた。
オレの家は、一軒家。
しかし、普通の一軒家よりは多少大きいと思う。オレの父親は、ある会社の社長をしており、母親は、ある人気カフェを営んでいる。
つまり、結構裕福で幸せな家庭だ。
「(やっぱり、ルナと一緒に家の中に入ったら、驚きますよね〜……)」
うちの親は、一週間に一度、かなり忙しくなる。その時は、今日のようにチェリーさんのオカマバーに預けられる。
最初にチェリーさんのところに行ったのは、小学二年の時。
うちの母親が、オレのことを一人にするのが心配だと言って、知り合いのチェリーさんのところに行くことになった。
今でも心配なのか、まだオレはオカマバーに通っている。できれば行きたくないという気持ちもあるが、親に心配をかけたくない。
「ん……ん……ん」
「っ」
ルナがオレの裾を引っ張っている。ハッと我に返った。玄関の前まで来たというのに、自分の家だというのに、妙に緊張してしまって止まっていた。
思い切って、玄関のドアを開ける。
「た、ただいま帰りました〜」
ルナもオレの後に続いて家に入る。
すると、離れたところから足音が聞こえてくる。そして、徐々にこちらに近づいてくるのが感じられる。
「おかえりなさい、星矢……あら、そちらの子はどうしたの?」
早速ルナに気づいた母さんは、優しく微笑んで膝を曲げると、ルナをじっと見つめた。
ルナはというと、オレにしがみついている。母さんを警戒しているのだろうか。
オレの時は警戒しなかったというのに。
ちょっと嬉しくなる自分がいる。そのせいで、顔がまた熱くなる。
「照れちゃって、星矢の彼女さん?」
「ち、違いますよ!訳あって、家に住まわせたいと思ってて……」
「そ、そう……。とりあえず、中に入って、春と言ってもまだ寒いから」
焦ったオレにビックリしたのか、苦笑いを浮かべた母さんが、オレたちを中に入れた。
廊下に足音が響く。ルナはまだ、オレの手をがっしりと繋いでいる。
家の奥にあるリビングに着くと、母さんは白くてフカフカのソファに座る。
「星矢、そちらの子とそこに座って」
母さんが指差したのは、母さんの向かい側にあるブラウンのソファ。オレたちは頷いて、そこに腰掛けた。


