思わずオレは、彼女に見惚れて、布団からはみ出した綺麗な手に自分の手を置いた。
「あっ!」
彼女の手は、すごく冷たかった。
必死で温めようと、彼女の手をオレの手で挟むようにしてこする。
すると、視線を感じた。その視線を感じる方向を見てみると、眠っていたはずの彼女が目を覚ましたのか、こちらを見ていた。
「ご、ごめんなさい。不法侵入者っていうわけじゃないですけど、それっぽいというか、えっと、すみません。今、出ますね」
オレがその場から離れようとすると、彼女はオレの指を掴んで、引きとめようとしている。
「え?」
驚いて、声を上げる。
余裕があったわけではないが、目が合った。その一瞬に見えた彼女の目は、どんな宝石よりも美しかった。
鍵から出ていた光と同様、エメラルドグリーンの瞳。
その時だった。
ブ〜、ブ〜、ブ〜、ブ〜……。
急に部屋中、いや、家中に警報の音が鳴り響く。
「な、なんですか!?」
瞬きをして、周りを見渡す。その景色から、オレは見つけてしまった。
「監視カメラ!!」
焦るオレ。静かな彼女。
「(ど、どうしよう。ここからどう動きをとったら……)」
深く考え込む。その間でも、警報の音は止まることを知らない。
「っ!」
警報が鳴る中、彼女が上半身を起こして距離を縮めてきた。怯えているのだろうか。オレの指を握る手の力が少し強くなったように感じた。
おかしい。どう考えても、先程から今までの状況がおかしすぎる。
鍵から光が出るなんておかしい。
それを追いかけて、一つの家に辿り着くのも、玄関や部屋をその鍵で開けられるのもおかしい。
人気がなくて、誰かが住んでいるようには見えない廃居に女の子が一人で眠っているのもおかしい。
彼女がこんな家で心拍数を計られ、知るはずもない他人のオレが入ってきても驚かないなんておかしい。
何より、髪が白髪、目が緑、手入れもされていないような家で警報が鳴って、監視カメラがあり、異常に厳重警備なのがやたらおかしいと思う。
「あっ!」
彼女の手は、すごく冷たかった。
必死で温めようと、彼女の手をオレの手で挟むようにしてこする。
すると、視線を感じた。その視線を感じる方向を見てみると、眠っていたはずの彼女が目を覚ましたのか、こちらを見ていた。
「ご、ごめんなさい。不法侵入者っていうわけじゃないですけど、それっぽいというか、えっと、すみません。今、出ますね」
オレがその場から離れようとすると、彼女はオレの指を掴んで、引きとめようとしている。
「え?」
驚いて、声を上げる。
余裕があったわけではないが、目が合った。その一瞬に見えた彼女の目は、どんな宝石よりも美しかった。
鍵から出ていた光と同様、エメラルドグリーンの瞳。
その時だった。
ブ〜、ブ〜、ブ〜、ブ〜……。
急に部屋中、いや、家中に警報の音が鳴り響く。
「な、なんですか!?」
瞬きをして、周りを見渡す。その景色から、オレは見つけてしまった。
「監視カメラ!!」
焦るオレ。静かな彼女。
「(ど、どうしよう。ここからどう動きをとったら……)」
深く考え込む。その間でも、警報の音は止まることを知らない。
「っ!」
警報が鳴る中、彼女が上半身を起こして距離を縮めてきた。怯えているのだろうか。オレの指を握る手の力が少し強くなったように感じた。
おかしい。どう考えても、先程から今までの状況がおかしすぎる。
鍵から光が出るなんておかしい。
それを追いかけて、一つの家に辿り着くのも、玄関や部屋をその鍵で開けられるのもおかしい。
人気がなくて、誰かが住んでいるようには見えない廃居に女の子が一人で眠っているのもおかしい。
彼女がこんな家で心拍数を計られ、知るはずもない他人のオレが入ってきても驚かないなんておかしい。
何より、髪が白髪、目が緑、手入れもされていないような家で警報が鳴って、監視カメラがあり、異常に厳重警備なのがやたらおかしいと思う。


