それでもお父さんから離れたくなかった。
「みいちゃん、今日はもう帰ろう。」
「帰らない。お父さんと一緒に帰るもん。」
めぐのお母さんは「明日の朝迎えにくるから
ね。」そう言って、めぐを連れて帰っていっ
た。しばらくして、スーツ姿の知らない大人
がゾロゾロと入ってきて、一番最後に入って
きたのは、母親だった。何も話そうとしない
私の隣にお父さんの遺品が置かれて、そのま
ま帰っていった。
携帯電話、財布、免許証、家の鍵、私とお父
さんの2人で撮った写真。そして、ケーキ。
白い箱には、土一つ付いていなくて、四角い
ままだった。
「みいちゃん、今日はもう帰ろう。」
「帰らない。お父さんと一緒に帰るもん。」
めぐのお母さんは「明日の朝迎えにくるから
ね。」そう言って、めぐを連れて帰っていっ
た。しばらくして、スーツ姿の知らない大人
がゾロゾロと入ってきて、一番最後に入って
きたのは、母親だった。何も話そうとしない
私の隣にお父さんの遺品が置かれて、そのま
ま帰っていった。
携帯電話、財布、免許証、家の鍵、私とお父
さんの2人で撮った写真。そして、ケーキ。
白い箱には、土一つ付いていなくて、四角い
ままだった。



