飼い主はイジワル先生⁉︎

看護師さんに案内されて、入った部屋は、薄

暗くて、気味が悪くて、怖かった。

奥には細長いベッドがあって、その上には、

人が横たわっていた。

見たことのある手。見たことのある足。

感じたことのある匂い。触れたことのある優

しい雰囲気。顔は白い布で覆われていたけど

、間違いなくお父さんだった。

当時もう小学6年生だったから、何が起きて

いるかくらいなんとなく理解していた。

めぐのお母さんが白い布を剥がすと、そこに

は傷だらけだけど、どこか優しい顔で眠るお

父さんの顔があった。

もう息はしていない。もう目を開けることは

ない。そんなのわかってる。