行ってきますって言ったら、行ってらっしゃ

いが返ってきて、ただいまって言ったら、お

かえりが返ってくる。そんな当たり前のこと

を私忘れてました。先生、私、今すっごく幸

せです。」

「そっか。みいの帰る家はもうここだよ。」

そう言って私に鍵を渡した。先生の顔を見る

と、優しく笑って、

「オレはみいを見捨てないよ?」

「ほんとですか?」

「うん。みいが辛い時、楽しい時、どんな時

でも、おれがそばにいる。」

「私、先生のこと信じます。」

「うん」

私たちは少しの間見つめ合うと、先生がスプ

ーンを持って

「よし、おれもたーべよ!」