飼い主はイジワル先生⁉︎

私の体が傷だらけになったのは、母親のせい

だもん。

「陸斗。私ね、少しも怖くないなんて、カッ

コいいこと言えない。お母さんに会いたくな

い。でもね、陸斗と一緒にいたいって気持ち

はいつだって私を強くするの。私、もう前の

自分に戻りたくないから。陸斗と離れたくな

いから、お母さんなんかに負けない。」

「みい…。」

私の名前を呼ぶ陸斗の声には、悲しさと痛み

が含まれているように聞こえた。

食事を終えて食器を洗っていると、陸斗が私

の後ろに立ち、たくましい腕で私を温めてく

れた。

「どうしたの?」

嬉しさと恥ずかしさで素直になれなかった。