「8点でーーす!」

ウインクしながら、小出がドヤ顔で発表した。

「はい?」

さつきも私もあやなも近くで聞いていたひろとまでも耳を疑った後で、段々、点数で競い合っていたのがバカバカしくなってきて、私達は吹き出してしまった。

「お前、こんな点数聞いたことがありませんって言いよったやないかー!」

このあやなの発言で、また、私達はわらってしまった。

「おーい!もうすぐ授業始まるぞーー!」

副担任の大丸先生が、担任の井尻先生が来てブチ切れる前にクラスのみんなに忠告してくれた。大丸先生は、数学の担当で生徒に優しく、井尻先生がキレたあとにも、怒られた子にフォローを入れてくれて生徒からも教師にも保護者にも好かれている。
その代わり、理科担当の井尻先生は、生徒から怖がられる役としてみんなを日々、叱っている。その目つきも怖いとして、生徒からはあまり好かれていない。
私の友達は井尻先生は嫌いで大丸先生が好きと言うが、それは仕事だからそうしてる訳であって、あれはわざとだと私は思う。

「はーーい!!」

バタバタとみんな、授業の準備をする。

「きりーーーつ!!」

HRの北上ひとしが号令をかける。

「気をつけ!!礼!!」
「お願いします!!」

大きな声でみんなが挨拶をして、静止礼をした。

ここから私のいつもの日常がスタートする。