「あーふうか、笑ったなーー!!」
「東田氏は、どーだったの?!」

いおりとあやながこちらを見つめてきた。
東田氏とはいおりが私を呼ぶ時に使う名前だ。
お分かりの通り、私の名前は東田ふうか。
私は運動音痴だが、勉強はそこそこできて、友達も秘密も多い方だ。

「あ…はは…?」

私は馬鹿か!!そんなことでごまかせるはずが無い!

「えーーーなになにーーー?」
「あ、まさか、まさかの??」

うぐっ…いおりとあやなの一斉攻撃が始まった。もう遅い……

「10点…です…」

ああああああああああああ…
言ってしまったーーーーー!!!

「え?」

ほらみろ。いおりとあやなの目が点になる。

「…てへっ」

お前は馬鹿かあああああああああああ!!
てへってなんだ!!自分のアホさ加減に腹が立つ。

「うわ!ふうかが壊れたーー!!」
「東田氏、まさかの10点!!こんな点数聞いたことがありません!!」
「っ…!そゆこと言うな!!」

ダメだ…言い返せてない。
私の学校では、英語に力を入れていて、英語だけはどの中学校にも負けていない。
はずなのだが…その小テストで10点をとるこの私はどーなんだ…しかもその日に習ったものなのに。
「ええーふうちゃん、ほんとーー??私は15点だったけどーーー??馬鹿だねーー」

さつきが自慢してくる。さつきは、私のことをふうちゃんと呼ぶ。私もさつきのことをさっちゃんと呼ぶのだが、やはり嫌いだ。
最後の一言が余計だ。ほんとのことが1番辛い…
30点じゃないなら15点も10点も同じだろ。
そうは思うが、ここは居場所を確保するため、我慢。

「あはははは!だっよね~~!!馬鹿だなーほんとに私は。さっすがさっちゃーーん!!」

はぁ。また思ってもないことを言った。

「え?30点じゃないんなら、15点も10点も同じじゃね?」
「……は?君、何点なの?」

いおりが正論を言う。が私は何も言えない。そこにさつきが責める。