「きゃははは!!だっよね~!!ねえ、かじわらー!!あはははは!!」

朝8時、いつもの様に、彼女が私の席に座って後ろの梶原ひろとに話しかけていた。
彼女は私の友達、白土あやなだ。
いわゆるあやなは目立ちたがり屋だ。
声が大きく、男子へのボディータッチが激しく、好きな人が一か月に1度、変わる。
はっきり言って同性に好かれるタイプではない。が、私は彼女が好きである。

そして、私の後ろの席の男子は、あやなのお気に入りの梶原ひろとである。

「うるっせーな。早くどいてくれん?邪魔。」

相変わらず、ドライなやつだ。
梶原はあやなだけには冷たい目で毒舌だ。「はー?うるさいとはなによ!ねえねえ、二保ちゃーん、梶原がねー意地悪してくるー」

あやなもあやなで鈍感だ。
私はそこに尊敬するような呆れる様な…

そして、あやなが今、話しかけた人物こそが謎が多く、たくさんの人の秘密と友達持つみんなのリーダー二保さつきだ。
彼女とはとても仲がいいのだが、それは表面上だけだ。私はどうも彼女のことが好きになれない。さつきはいつも成功を自分だけの手柄にする。そう、自分勝手なのだ。

「ふーん」

さつきもかなりのあやな嫌いなのだ。

完全に相手にされてないあやなが可哀想になってくる。

「あやな、あやなー!点数どうだった?」

この超ハイテンションで、昨日の30点満点の小テストの結果を聞いたやつは吉田いおり。こいつは誰にでも同じ態度だ。
だから、心の底から信頼できる友達の1人だ。

「それは聞くな!!」

全く…この2人の会話を聞いてると自然とニヤけてくる私がいる。