───ギィーーーッ……。
蛍にあんなことを言われたけれど、けっきょくサボりにきてしまった。
「んあーーーきもちいいー」
うしろからするそんな声に、俺はため息をつきながらあきれる。
「蛍もサボってんじゃんかよ」
「まぁまぁ」
俺と蛍はそのまま、屋上をかこっているフェンスにもたれかかる。
屋上って、なんでこんなにきもちいいんだろ。
ボーッととおくをながめていると、ふと横から視線をかんじて顔をむけると、蛍が俺のことをジッとみていた。
「なに?」
「いや、天って中学のころからモテんじゃん?なのに、ニコちゃんに一途だなーって」
なんだそれ。



