「んっ……」
かさなったくちびる。
だけど、それは一瞬。
ニコは目をみひらいて、俺の胸を強くおして俺からはなれる。
ニコがお弁当を食べていたせいで、俺のファーストキスの味はお弁当。
なんだよ、お弁当って……。
ひとりそんなことをかんがえていると、ニコが空き教室をとびだしていく。
「あーあ、嫌われた……」
俺はあたまをガシガシとかきながら、ドアのちかくの壁に背中をつけてズルズルとすわりこむ。
さすがにキスをしたらニコも俺のきもちにきづくだろう。
もう、幼なじみでもなんでもなくなった。
なにしてんだよ、俺。
ひとりおちこんでいると、空き教室のドアがふたたびひらかれる。



