「てーんーちゃーーーんっ!!!」
俺は握手していた手をはなして、声のするほうへ顔をむける。
「みーちゃんがね、天ちゃんはここにいるって!
あのね、あのね、ハート型ポッキーでたのー♪」
目をキラキラ輝かせながら、こっちにむかって走ってくる。
……うん。俺、いちおういま、告白されてたんだけどな。
これが、ヤキモチをやいてジャマをしにくるのだったらうれしいのに。
ニコのことだから、ただきがついていないだけ。
「みてみて!ハート型ポッキー!」
俺に、そのポッキーをみせにくる。
そんなちかくにもってこなくても、ちゃんとみえるから。
てか、かじってんじゃんか。
「ここにくるまでに、ガマンできなくて食べちゃった」
てへっ、なんて笑うニコ。
そしてそのまま、俺のうしろにいる子に視線がいったのがわかった。
「だぁれ?」
みかけない顔だからか、ニコは首をかしげてその子をみる。
「なんでもねぇから」
ニコにそう言ってうしろをふりむくと、その子と目があった。
「じゃあ、あたしはこれで。ほんとうにありがとうございました!それでは!」
そう言って、わたり廊下のほうへあるいていく。



