「天ちゃーんっ!」
もう、かわいすぎてこまる。
……え、まって。
ちかづいてくるニコに、目を細める。
「なんで髪の毛あげてんの」
ニコの髪型をみて、俺はいっきに不機嫌になる。
3限の休み時間までおろしていた髪の毛が、いまはポニーテールになっている。
「体育だったから、みーちゃんがむすんでくれたの♪ニコね、バスケがんばったんだよ!」
ニコのふわふわの髪が、廊下の窓からはいってくる風でゆれる。
「チッ……首もとみせてんじゃねぇよ」
体育おわったんだからおろせよ。
俺がぶつぶつ言っていると、「天ちゃん機嫌わるいね」なんて、目の前でニコがクスクス笑いやがる。
ほんと、なんなの。
ニコにヤキモチをやかせるどころか、俺がさっそくヤキモチやいちゃってんだけど。
そのまま、目の前で笑っているニコの顔をみていると、俺はあることにきがついて、またまゆをひそめることになる。



