大嫌いな兄とその仲間達

ショートカットの運動神経抜群な女の子。

中学からの友達。

唯とその仲間達のことも詳しく知っているし、もちろん綺羅とのことも全部知っている。

だから綺羅のことを敵視しているんだよね。

「新しい暮らしはどうよ?」

笑顔で聞いてくれる織ちゃん。

『ああ、朝起きたらみんないた。やっぱり離れる方法間違ったみたい。』

「やっぱりね。カギは?」

『さぁ…。聞きもせずにでてきたから。』

終業式とホームルームが終わったら、ロンドンにいこう。

もう、ずいぶん前から決めてたこと。

一人暮らしで私の平穏な生活は望めないなら、親の所で暮らすってこと。

実はこの決意は親も織ちゃんも知っている。

本当は明後日から冬休みだけ行くつもりだったけど、もうアイツらと居たくない。

『織ちゃん、私今日からロンドン行くよ。一人暮らしでも駄目なことわかったし、私は平穏な毎日を送りたい。』

「えっ、明後日からっていってたよね?じゃあさ、家においでよ。明後日ちゃんと空港まで送ってあげる!」

『本当?じゃあ、そうする!荷物とりにいくのついてきて。』

「おっけー!」

お泊まり久しぶり。

唯が泣いて嫌がるから、織ちゃん家に泊まれたのなんて数える程度。

ほんっと、あの過保護な変態め。

一旦、教室に入ったあと終業式へ。

ながーい校長の話を寝ながら聞いて。

突然の悲鳴にびっくりして飛び起きた。