大嫌いな兄とその仲間達

ん?

重い。

朝起きたら、布団の中に何かいる。

よし、蹴り倒そう。

壁に背中をつけて、足でドカッと蹴りベッドから落とす。

「いったぁーいっ!!」

『痛いじゃねぇよ!なんでいるの?!どうやって入ってきたのよっ。』

一人暮らしの私の部屋に、唯がいる。

もしや!

慌ててリビングに行くと。

はい、何故みんないる?

唯の家のほうが広いのに、みんなここで雑魚寝する必要あった?

一人暮らしの意味がないじゃん!

もう、怒りを通り越して呆気にとられる。

さっさと用意して、学校に行こう。

顔を洗って歯磨きして軽くお化粧して。

コーヒーメーカーで人数分のコーヒーを作る。

朝ごはんはパンでいっか。

トーストとオムレツとソーセージを焼き、サラダを四人分作ると。

私はコーヒーだけを飲んで、家を出た。

唯も二度寝してたし、あとの三人も寝てたけど、学校も今日までだし、明日からは冬休みなわけだから別にいいよね。

みんな、しょっちゅうサボってるから、起こさないでいいや。

そう思いながら、学校までを歩く。

「萌琉、おっはよ!」

後ろから声がかかり、振り向くと友達の織(おり)ちゃん。