ハッピーエンドじゃないけれど。

-虎我side-

「...あんたが山岡笑那?」

「は!!!はい!...華琳と渉くんは?」

...この前言い逃げしたヤツか。

俺を見てもビビることなく、それどころか「カッコよかった」って褒めたよな...。

小学校から野球バカの俺はどんなにバカな行動をとっても野球だけはずっと続けてた。

それを褒められたってのはかなり俺的好印象。

俺をよく知りもしねぇでただビビるだけのヤツはうっとうしい。

けど、コイツは...。

「向こうでキャッチボール」

「じゃあ2人でやっとこっか。お願いします!」

コイツは...俺のことビビんねぇ。

どころか積極的。

「...おう」









カキーン...!!

「お、なかなかやんじゃねぇか!!」

「ほんとーっ!?三年ぶりだけど大丈夫かな!?」

俺が山を描くようなボールを投げてやると気持ちいいくらいに打ってくれる。

「余裕!」

ほんとにそんなにやってねぇのか?

打つ方にも投げる方にも問題なし、それどころかレギュラー狙えるんじゃねーの。

「やった!」

ドキッと不覚にも目を奪われた。

あまりにもこぼれそうな笑顔をみせるから。

「笑那ー!順調ー?」

「順調も順調よっ!これで皆にちゃんと教えられるわ~...安心!」

「よそみばっかしてるからじゃんー」

「えへへ」と笑いながら井ノ谷と話す山岡をじっと見つめる。

責任感も強いんだな。おまえ。

なんだ、俺。

気になってんじゃねぇぞ?もう俺、恋愛とかクソめんどくせぇのはごめんだ。

...山岡笑那、どうせ関わるのもこれっきりだろう。