近いようで遠い恋

気まずい空気を何とかしようと私はその場をウロウロしている

(どうしよう…何か話さないと…)

すると太陽くんはプッと笑った

「え…太陽くん?」

不思議そうに太陽くんを見ていると

「あーごめん!何かウロウロしてて面白くて」

(あ…何やってんだ私は…)

ようやく自分のしてる変なことに気づいた。

「まぁーあれか、ゲームでもするかーやるだろ光?」

「えっと…はい…」

太陽くんに誘われてゲームをしたはいいものの…

「やったー俺の勝ち〜!」

太陽くんは嬉しそうに、私に向かってピースしている。私がしょんぼりしてると、それを励ますように

「まぁ初めてにしては上手かったよ!そういえば俺お前の苗字知らねえ」

太陽くんにそう言われて、そういえばと、思い出した。

「えっと、私は藤田光」

「俺、広瀬太陽よろしくな!」

(太陽くんは、本当の太陽みたい)

思わず見つめてると、太陽くんは恥ずかしそうに目をそらした。

「あーそう言えば、光友達は?」

(友達…)

一番言われたくなかったところをつつかれ、私も目をそらす。