近いようで遠い恋

(さっき、目が合った人凄いかっこいい)
その彼はまるで、ドーリィ人形

見た目のことばかり見ていた私にもっと凄いことが目に入った。

私が前を見ると、彼の机の前にはクラスメイトの男子がたくさんいる

彼らは、「今年もよろしくな太陽!」と、声をかけている。
(太陽くんって言うんだ。まるで、南見たい)
みんなが話していると、担任の先生が来て、「始業式の準備しろー」

そう言われると、ぞろぞろと体育館に向かっていった。

始業式も終わって、今日はそのまま家に帰る特別日課。

普通なら人と遊ぶけど私にそんな人はいない。南は人気者だから、相手にしてる暇などない。

私は、誰よりも先に教室を出て、いつものスーパーへと向かった。

(にしても、太陽くん…素敵な人だったな〜私と違ってほんとにすごい…)

「それに比べて私は…」
ネガティブなことを言いながら、買い物を終えて帰ろうとすると、

ドンッ

誰かにぶつかった。そして、その場ですっ転ぶ。

顔を上げると

「すみません!大丈夫ですか?」

心配そうに顔をしている男の子がいた。