近いようで遠い恋

「ねぇ、光!久々にあの公園行かない?」

「もしかして、桜公園?」

「そうそうー」

桜公園とは、私たちの住んでいるすぐ近所の公園。春は桜が満開でとても綺麗なんだ。よく、南と一緒に遊んだいた場所だ。私達は店を出て、桜公園に向かった。

「わぁ〜きれーい!昔と全然変わってないねー」

満開の桜の下。幼い頃の記憶がよみがえってきた。

〜5年前〜

「みなーみっ!早く遊ぼー」

「うん!」

私達は、いつも一緒で、いつも仲良しだった。毎日、この桜公園でよく遊んでいた。でもいつしか、私達は、別々の道を歩いてしまっていたんだ。同じ道を歩いていると思っていただけで…

そう、私達は親友だった。でも、それはつかの間だったんだ。

私は、満開の桜の下でそう思った。

「ねぇ光、今までごめんね」

「え…」

「私、ずっと光のそばにいると思ってた。でも、本当の意味で私は隣にいてあげられなかった。でも、私は光が大好きだよ…もうずーっと光が一番な親友だよ。これからも、一緒にいてくれる?」

南の目は涙であふれていた。南が、ここまで私のことを思っていてくれたなんて…

(私、最低だ…南のこと信じてあげてなかった…)

「何言ってんの?そんなの当たり前でしょ」