キーンコーンカーンコーン
授業が終わる鐘と同時に私は机に顔をうずめた。
有希音ーと聞こえる声とともに真季が私の頭をクシャクシャと撫でる。
前の子の椅子に反対向きに跨り私に喋りかけて来る。
「あの転校生、結構いけてなーい?」
まぁ確かにと思いながらも朝の出来事をを思い出した私。
『でも性格悪いよ。だって朝ぶつかったときどこ見て歩いてんだよって言ったんだよ』
真季はマジ?って食い気味に返して来た
『マジだよ!あいつ絶対外見だけだよ』
「でもこうゆうのがきっかけで………」
真季が何か言いそうになっところで休み時間が終わる鐘がなった。
真季はまた昼休み話しよっ!と自分の席へ戻っていった。
何気なく隣を見ると
ーーーあれっ?転校生いないじゃん
私は授業中に転校生から渡された紙のことを思い出した。
あっ!サボってる。
『1回がつんと言ってやろう』
小さく呟き屋上へ向かった。
思えばこのとき屋上に行かなければこんな辛い思いはしなくてよかったのかなと思った。
