男性はエスコートして、ホームまでの階段に向った。

身長は高く、ガッチリとしてスーツが少し似合わない

感じもしたが、髪を立てて、いかにもスポーツマンタイプの

彼だった。




ホームに付くと男性から声をかけた。




「俺玉田敏男って言います。君は学生さん?」




「はい、私は大学で、理工専攻で、名前は白石沙希って

 言います。玉田さんは、会社にお勤めですか?」




「会社勤めではないんだけどねぇ~。フリーでデザインして

 いるんだけどねっ。」




「へぇ~凄いですねぇ~。デザイナーさんで。

 どんなデザインされているんですか?」




「椅子とか家具とかかなぁ~。インテリア関連なんだけど。

 俺は大学でも、デザイン関係だったんだけどねぇ。

 理工って、かなり今必要人材だもんねぇ~。

 得意な事は何?」




「得意と言えるほどでもないんですけど、原子融合の特徴とかは

 今でも得意かもしれないです。」




会話を続けながら、その時駅には電車が入って来た。

揉まれながら電車に乗ると、少し遠いいちになった二人は

目を合わせて、又今度と言う感じで、挨拶をした。




体を返れないでいたので、玉田が何処で降りたのかは

分からず、沙希はそのまま新宿で降り立った。