…一馬はハッとした。

いつも、満里奈が肌身離さず付けてるネックレスに通している指輪。

それと同じデザインの男物の指輪をしてる零士。

…あの指輪はやはり、零士からの贈り物だった。

「…満里奈」
「…お兄ちゃん、零士さんに送ってもらうから」

恐る恐るそう言った満里奈。

一馬は、思い知らされる。自分がいない間に二人の想いは、通じあってしまった。

「…わかった…御崎さん、宜しくお願いします」

そう言うと、一馬はその場を去っていった。