ぼくたちの世界には星がありません。 星をつくる星職人も、星を買ってきてくれる星商人もいません。 この世界の夜は真っ暗でなにも見えません。 君が笑っていても泣いていてもふるえる声しか聞こえないのです。 それに、暗やみにかくれて泥棒をしたり、人を傷つける人がうろちょろしています。 星のない夜は危険です。 ぼくは毎ばんおふとんにはいると、とてもこわい夢をみます。 それは真っ暗な道でまいごになるゆめです。