「 じゃあ 行こっか。ん。」
そう言いながら 手を出してくる 稜くん。
ん?
「 手。絶対はぐれるから
繋いでて。」
むっ 子ども扱いして!
でもはぐれるのは嫌だから
ここは言うこと聞いとこう。
「 はぁーい。」
私なんかよりずっと大きな 手を握った。
りたとパパ以外の男の人と
手を繋いだことなんて なかったから
理由はどうであれ やっぱり
緊張する。
でもほんと私より 私のこと
わかってるなぁ 稜くんは。
なんでもお見通しなんだから。
花火が上がるまで まだ時間があったから
屋台を見て回ることにした。
「 わぁ!たくさんあるね〜。」
たくさんの屋台に ワクワクが
抑えきれない。
