35センチの恋






恥ずかしいから降ろしてって

言ってみるけど

動いたら落ちるよなんて言われたら

どうすることもできない。




諦めて 大人しく 稜くんの上に

いることにした。




慣れてくると 恥ずかしさなんて

忘れて 浮かんでいることが

楽しくなってくる。





「 ねぇねぇ あっちまでいこう!」



そんなわがままだって

嫌な顔ひとつせずに 聞いてくれた。




たくさんお話できたし

稜くんのことを知ることができて

すごく楽しい時間だった。