風になびくカーテンの隙間から
見えたのは 愛おしい君。
あれから1度も 話せていない。
ただ毎日毎日 会いたいという
気持ちだけが募っていた。
気づけば ベッドの横にある
パイプ椅子に腰を掛けていた。
甘い香り。
香水か?
桃の香りがする。
すぅすぅと寝息を立てて
幸せそうに 眠るももりが愛おしくて
仕方ない。
つい伸ばしていた手で
優しく頭を撫でた後
さっきの上書き と 理由をつけ
可愛い寝顔に そっとキスを落とす。
名残惜しいが ももりが
目覚める前に 保健室をあとにする。
目を覚ましたとき
俺のことで頭がいっぱいに
なってればいいのに… ーーー。
