「… チッ。」
横にいる 稜くんが ものすごい
不機嫌そうな顔で 舌打ちをした。
こ、こ、怖いよっ!
「 稜くん?」
恐る恐る声をかけてみた。
「どした?」
さっきの顔からは 想像もつかないような
優しい顔で 微笑んでくれた。
あれ?勘違い?よかった… 。
やっと 私たちの順番がきた。
乗り込むと それは 全部で 3台しかない
スケルトンの ゴンドラだった。
下が透けていて 下を見れない。
どうしよう。
怖くなってきちゃった。
でも迷惑かけたくないし。
ガタンっ
ゴンドラが揺れた瞬間
ギュッと目を瞑る。
