35センチの恋






「 湯川くん どうする?

ここで待ってよっか。」





「 稜人でいい。いこう。どこがいい?」





そう言って 手を引かれる。




「 じゃあ 稜くんね。

観覧車乗りたいの!いい?」



「 当たり前だ。」




稜くんは 口数は少ないけど

優しいのはわかる。




そういえば 女嫌いって 聞いてたけど

大丈夫なのかな。




観覧車に着くなり 並んでいた

女の子たちが騒ぎだす。




「 あの人 かっこよくない?!」



「やばーい!声かける?」



「 隣の子 彼女かな?

勝ち目ないっしょ。」




様々な声が飛び交う。