35センチの恋






「 …っ双子?!!」




突然 湯川くんが 大きな声をだす。




「 どした 稜人!

双子!双子だよ!?」



「 … くそっ、なんだそれ。

全然似てねえ。」




湯川くんが 小さな声で 何か 呟いた。




「 ん?」




私が聞き返すと なんでもないって言われた。




湯川くん。不思議な男の子だなぁ。






「 じゃあね ももり。またあとで。」

「 浩大!こいつのこと頼むな。」




お昼ごはんを食べたあと

そう言って 2人は仲良く手を繋いで

人混みに消えて行った。





「 じゃあ 俺らもそろそろ

行こっか。」



「 俺らも一緒に行っていい?」





浩大くんに続くように

横山くんが言う。





「 え?あ、ももがいいなら

俺は大丈夫だけど。」



「 よし!じゃあ 決まり!いこ!」




そう言って 歩きだす。